人の労苦は皆、その口のためである。しかしその食欲は満たされない。
朽ちる食物のためではなく、永遠の命に至る朽ちない食物のために働くがよい。これは人の子があなたがたに与えるものである。父なる神は、人の子にそれをゆだねられたのである」。
ほねおる者は飲食のためにほねおる、 その口が自分に迫るからである。
それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな。命は食物にまさり、からだは着物にまさるではないか。
そして自分の魂に言おう。たましいよ、おまえには長年分の食糧がたくさんたくわえてある。さあ安心せよ、食え、飲め、楽しめ』。
たとい人は百人の子をもうけ、また命長く、そのよわいの日が多くても、その心が幸福に満足せず、また葬られることがなければ、わたしは言う、流産の子はその人にまさると。
金銭を好む者は金銭をもって満足しない。富を好む者は富を得て満足しない。これもまた空である。
賢い者は愚かな者になんのまさるところがあるか。また生ける者の前に歩むことを知る貧しい者もなんのまさるところがあるか。
すべての事は人をうみ疲れさせる、 人はこれを言いつくすことができない。 目は見ることに飽きることがなく、 耳は聞くことに満足することがない。
しかし、要するに耕作した田畑をもつ国には王は利益である。